TOPページ写真集
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暑い暑い夏の地下鉄。銭湯の中を歩いているような気分になったが、付近に水風呂の湯舟はないし、歩いている人は着衣だし、何となく機械油の香りがするし、私の頭が熱でやられたのかと思った。
トイレのレンガ壁にトンボが止まってこっちを見ていた。
このカメラを知ったのは高校生の時だった。当時写真部にいたクロモリさんは、35mmフィルムの現像にはまっていた。デジタル一眼レフで35mmフィルムのカメラと同じ画角で撮れるデジカメとして、キヤノンのカメラカタログに鎮座していたのがEOS 5D Mark IIだった。
レンズ無しの価格で20万以上のカメラは、手の出せる物ではなかった。
時は流れて2019年、ついにこのカメラを手にした。透明感と繊細さを併せ持つ描写に心奪われた。小さな中判カメラのようなシャッターフィーリングと、35mm判のカメラというには大柄な佇まいのそれは、高感度の性能等は現行機に及ばないものの、機械としての絶対的な安心感を私に与えてくれた。
現在は、撮影したデータを即座にパソコンやスマホに送る機器(ワイヤレスファイルトランスミッター)を従えて、小回り重視の撮影に勤しむ。
ポータルチェンバー(2点間転送型)。
かつて離着陸時は、デジタルカメラの使用は禁止されていた。ではデジタルではないカメラを使うのは?
…荷物検査の問題で高感度のフィルムを使うのはできないが、特に問題なく写真を撮ることができた。
この写真は2012年3月に撮影したもの。
幼少期によく歩いたあの道やこの道。しばらく通っていないうちに景色は西日の色を帯びてきて、やがて記憶のふたが閉じて夜を迎える。
流れる時がぜんまいを巻き、そして夢の中のオルゴールとして、短い旋律を奏でては消えていくのだ。
ファミコン時代のRPGは、プレイ時間を伸ばすために経験値の入りを悪くするようなものがあった。
学校で流行っていたシリーズ(ドラクエとか)なら話題に事欠かないから良いけど、二匹目のドジョウを狙ったかのような出来の悪いRPGでそれをやられてしまうと、よほど思い入れのあるゲームでなければ苦痛が強くなって放り投げてしまう。
そのゲームが得意な友達にソフトを貸して、しばらくした後に皆で集まって、ゲームのエンディングを見せてもらうのが楽しかった。
死神とダンスしたくなければ、まずは止まれ。止まってからでも遅くはない。
台風が過ぎ、仕事が終わってほっと一息の折り畳み傘。玄関に避難した自転車にまたがって羽を伸ばしていた。
傘をコウモリと呼ぶのは同居の祖母の言葉。
私としては、赤い色に包まれて暗室作業をしていたのを思い出した。