燃焼する夏2023

めぐる季節の一部分を、写真に撮って観察した。

デジタル写真集

燃焼する夏2023

クロモリ

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クロモニウム

8月 - プロローグ

夕焼けを見る時間が早くなってきた。気温は高く、秋の気配を感じない。

日没だけは正直で、夏の終わりをかろうじで見出すことができた。

9月

夏のほころび。

草は枯れたら燃えやすい。燃料のようによく燃える。
今年は気温が高く、実りに影響が出そうだ。
秋色のタキシード。

10月

燃焼する準備は、着々と進んでいる。気温に騙されてはいけない。

成長の限界を見たツタ。
トウモロコシ畑か何か。やる気に満ち溢れている。
草達は乾く前に晩餐会を楽しんでいる。
大風に吹かれてしなだれている細身の草。
生の衰えを頑なに否定する野性味の強い草ども。
冬ごもりの準備。草木は実に姿を変える。
灼熱降り注ぐ空はいずこへ。

11月

燃焼する夏の開始。

最後のアキアカネ。蚊柱を狙いに来たのだろう。
燃焼する蓮池。

11月 - 高地から

いつもいる場所より1,000m以上も標高の高い戦場ヶ原へ遊びに行った。

今まさに燃焼中の夏。気温は低く、じっとしていられない。
きれいだが体に堪える。
高度計と山を見ている。
赤く燃える街路樹。
夜のとばりがあたりを覆ってゆく。

11月 - 後半

固着したカーボン。
お疲れブルー。
燃焼する原生林。夏時は暴力的な発展を見せていた。
テールランプが夏の燃焼を促進させる。
寒い雨。火に油を注ぐかのように。
かなとこ雲は夏のシンボル。
青空の陰で燃える夏。
夏の咆哮1。
夏の咆哮2。
冬 VS 夏。
目標到達!しかし、ツタを待っていたのはさらに高い目標だった。
「できるわけねーだろ!」
枯草交じり。
燃焼してしまった夏。かすかな若草の香り。
世紀末か?
ぼんやり。つかの間の温暖な朝。

12月

燃焼する夏はこれからが本番。渋っていた紅葉も無理やりに進む。

日没の予感。
夏の音楽の忘れ物。
燃焼する夏。
冷たい空。
室外機についた霜。これが付くと暖房が弱まる。
ひんやりしている。
季節の脱色。

エピローグ 2月

年に1~2回ほどしか降らない雪が降れば、夏のエネルギーは燃え尽きる。

雪が舞う。耐えるツタ。
季節はリセットされた。
  • 撮影場所 自宅周辺、奥日光(11月 - 高地から)
  • カメラ
    Canon…EOS 5D Mark II, EOS 7D, EOS Kiss DIGITAL, EOS M2, PowerShot G10, IXY DIGITAL 25 IS
    Nikon…Df
    Olympus…TG-6